ご法事の読経

法事のご依頼は、亡き奥様の三回忌法要です。

会場は東京都大田区のご自宅にて行われました。

 

三回忌法要

昨年の一周忌から1年。早いものです。

 

団地住まいのお宅で、現在はご主人様と息子様の2人暮らし。

法事の参列者はお二人のみです。

 

 

そんなお宅を訪れると、ご主人様が開口一番、

 

「すみません、散らかっていて。うちは女手がなくて…

なかなか部屋が片付かずご覧の有様です。」

 

いえいえ、多少散らかっていてもこちらは全く気になりません。

それに男性だけの男所帯のご家庭ではよくあることだと思います。

 

仏壇を拝む

仏壇前に案内されたので、

そのまま座布団に腰掛けさせてもらいました。

 

 

「お仏壇もホコリだらけですみません」

 

いえいえ、お仏壇も普段の状態のままで大丈夫です。

 

 

さっそくお線香に火をつけ、お線香立てに線香を立てようとします。

ところが、うまく立てられません。

 

お線香の燃えカスが灰の中にたくさん埋まっていて、お線香をまったくさすことが出来ないのです。

 

その状態を確認して目頭が熱くなりました。

 

亡き奥様のために

亡き奥様のために、いつも欠かさずお線香を上げられている。

 

毎日毎日仏壇に向かわれて、

嬉しいときも悲しいときも、

いついかなる時も亡き奥様に手を合わせている。

 

お線香を立てる隙間がないことに気づいたとき、

そんなご主人様と息子様のお姿が目に浮かんだのです。

 

あの世は家族の心の中

遺影写真は亡くなられる直前に撮られたものでしょうか。

つながれた管が痛々しく感じられるお姿です。

 

そんな奥様はきっとお二人の心の中におられて、いつも共にいらっしゃるのだと思います。

 

あの世は遠いところにあるわけではなく、

ご家族の心の中にある。

 

そんことを感じながらお勤めさせて頂いた三回忌法要でした。